【サポート事例】Windows10にサインインすると、画面が点滅して操作ができない（エクスプローラーが再起動を繰り返す）

最近、Windows10にサインインした後に画面が点滅してしまうというお問い合わせが増えています。この症状は非常に厄介で、作業に支障をきたすことが多いです。私自身もこの問題に直面し、いくつかの方法を試した結果、解決に至ったので、その過程を備忘録として残しておきます。

現象動画がこちら

症状の詳細

まず、画面が点滅する原因について考えてみましょう。放電作業やメモリの抜き差しも効果なし。ディスプレイドライバの再インストールを試してみても効果がありませんでした。調べてみると、エクスプローラーが何度も再起動を起こしているため、デスクトップの表示が点滅していることがわかりました。この現象は、特定のユーザーアカウントに依存しているようで、別のユーザーを作成してログインすると、何も起きないことから、ユーザー依存の現象だと思われます。

初期の対処法

初めに試したのは、初期化するか別のユーザーを作成する方法でした。しかし、これらの方法は根本的な解決には至りませんでした。そこで、次のステップとして、起動時に起こることから、スタートアップの設定をすべて無効にしてみることにしました。

エクスプローラーの再起動

エクスプローラーが起動すると、点滅が発生することに着目しました。エクスプローラーの再起動が問題の原因である可能性が高いと考え、タスクマネージャーを開いてエクスプローラーを再起動してみましたが、効果はありませんでした。そこで、次に考えたのは、アプリケーションの依存も懸念されるため、ユーザーによる設定が変わりそうなアプリケーションをアンインストールしてみることでした。

スタートアップの無効化

スタートアップに関連するアプリケーションを無効にすることで、問題が解決するかもしれないと思い、すべてのスタートアップアプリを無効にしました。これにより、少し改善が見られましたが、完全には解決しませんでした。

アプリケーションのアンインストール

次に、影響を与えるアプリを特定するために、最近インストールしたアプリケーションを一つずつアンインストールしてみました。特に、Adobe Readerやその他のグラフィック関連のアプリが影響している可能性があると考えましたが、これも効果は限定的でした。

【解決】「ニュースと関心事項」の無効化

もう手立てがありませんでしたが、エクスプローラーが起動しデスクトップ画面が表示する際に「ニュースと関心事項」機能が関連しているのではないかと考えました。上画像の赤枠のようなタスクバー上に表示される機能で、この機能は、ニュースや天気、スポーツなどの最新の情報を表示してくれるもので、2021年4月移行のWindows Updateの配信から提供された機能です。デスクトップが表示されるまでにこの「ニュースと関心事項」が表示される前に真っ黒になってしまうので、もしかしたらこの機能が原因である可能性が高いと感じ、「ニュースと関心事項」の機能をオフにしようと試みました。通常であれば「設定」からかんたんにオフすることができますが、厄介なことに、エクスプローラーが正常に動作しないと「設定」も起動されないことがわかり、また手詰まりになってしまいました。

レジストリの操作

また知恵を絞った末にレジストリから「ニュースと関心事項」をオフにできるのではないか？ということで「ニュースと関連事項」を無効にするレジストリを登録。これを行った後、再起動をかけると、なんと現象が現れなくなったのです。これが私の経験から得た解決策です。

下記レジストリを設定することで、「ニュースと関心事項」を無効にすることが可能です。

キーパス：HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\Windows Feeds
キー名：EnableFeeds
値：REG_DWORD（32bit）　0：無効

デフォルトではキーは存在しないので、キーパスから新規作成を行います。

最終的な解決策と今後の注意点

このように、Windows10にサインイン後の画面点滅の問題は、いくつかの手順を踏むことで解決できることがわかりました。特に、エクスプローラーや「ニュースと関心事項」の設定が重要なポイントでした。今後もこのような問題が発生した場合は、まずはこれらの手順を試してみることをお勧めします。

この問題に直面している方々の参考になれば幸いです。